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なんだか食欲がない。食欲不振の原因と対処法。明日からできる食欲不振の予防法

なんだか食欲がない。食欲不振の原因と対処法。明日からできる食欲不振の予防法

なんだか食欲がない。
ご飯を食べたくない。
誰しも一度はそんな経験をしたことはありませんか?

気づいたら治っている場合もあれば、いつまでたっても続いている場合もあります。
今回はそんな食欲不振の原因と予防法、対処法をお伝えします。

【食欲不振とは】食欲不振ってどんなことをいうの?

食欲不振とは

まず食欲不振とはどういうことをいうのでしょうか。
食欲不振は、実は明確な定義も治療ガイドラインもありません。

しかし、一般的には「食べたいという欲求が起こらないこと」を指します。
つまり空腹感がないということです。

食事は生きていくうえで欠かせない必要不可欠なものです。
食欲がないということは、必要な栄養素を取れないことになり、さらに体に影響を及ぼします。

食欲不振の状態をそのままにせず、原因を突き止め、正しい治療をしましょう。

【食欲不振のメカニズム】なぜ食欲不振は起こる?

食欲不振の原因

食欲は脳の視床下部に存在する2つの中枢、食欲を抑制する満腹中枢と食欲を促進する摂食中枢によりコントロールされています。

両中枢は互いに反対の関係にあります。
例えば、摂食中枢を刺激すると多食になり、逆にこの中枢を抑えると食欲が低下します。

また、自律神経を介して交感神経・副交感神経の機能と内分泌機能をコントロールします。
自律神経系には、胃の働きを促進・抑制する作用があります。

その為、自律神経が乱れることにより、うまくコントロール出来なくなり、食欲不振を起こします。

さらに、食欲を促進するグレリンと呼ばれる胃腸管から分泌されるホルモンがあります。
これが何らかの形で抑えられた場合、食欲不振を起こすと考えられています。

【食欲不振の原因】考えられる原因は何がある?

食欲不振の原因

食欲不振の原因はいくつかに分けられます。

器質性:病気による食欲不振

例えば、
・胃がん、大腸がん、胆のうがんなどの悪性腫瘍
・心不全、腎不全、肝不全などの機能不全
・甲状腺機能低下症、アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)などの免疫異常

他には、亜鉛欠乏症、悪性リンパ腫、白血病、エイズなどがあります。

虫歯や口内炎も食欲不振の原因となります。
これは患部の痛みから食欲が低下することが原因とされます。

機能性:胃や腸の働きや消化・吸収力の低下による食欲不振

原因としては、夏バテ、ピロリ菌、風邪やインフルエンザといった感染症などさまざまなものがあります。
原因が見つからない場合、機能性ディスペプシア(FD)の可能性があります。

機能性ディスペプシアとは、症状の原因となる器質的、全身性、代謝性疾患がないにもかかわらず、慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患です。

これは簡単にいうと、内視鏡検査で調べても原因がわからず、病気も見つからないが食欲不振、胃もたれ、胃痛などが続くという場合はこの病気の可能性が考えられます。

夏バテによる食欲不振は、暑さに体が対応できず、体温調節がうまくいかないことで自律神経のバランスが乱れて起こります。

ピロリ菌は、ヘリコバクターピロリという細菌によって引き起こされる感染です。
ピロリ菌が胃から分泌される強い酸性の胃液にさらされないように保護する粘膜層の中で増殖します。
そして、粘膜層を破壊して貫通させます。
これにより胃炎や消化性潰瘍を引き起こし、食欲不振を起こします。
約半数の人が60歳までに感染するといわれているため、珍しい病気ではありません。

風邪やインフルエンザなどの感染症により食欲不振の症状がでている場合は、一時的であることが大半なので過度な心配はいりません。

薬剤性:薬の副作用によって起こる食欲不振

一般的には、新しい薬を飲み始めた、もしくは今まで飲んでいた薬の量が増えた際に食欲不振などの消化器症状が起こりやすいです。

食欲不振を起こしやすい薬の代表例は、鎮痛薬、抗菌薬、強心薬、ステロイド薬、抗うつ薬など多岐に渡ります。
一部の抗うつ薬では副作用としてあげられることが多い食欲不振ですが、1-2週間ほど服用を続けているうちに体が薬に慣れて、症状が落ち着いてくることがほとんどです。

自分の飲んでいる薬が原因で食欲不振が起こったのではないかと思った際は、自己判断で中止せず必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

心因性:ストレスなどの精神的なものでの食欲不振

多忙な日々、不規則な生活、緊張や人間関係、過度のストレスなどさまざまな要因があります。
上記の要因により自律神経のバランスが乱れることで食欲不振が起こります。

特に、現在は新型コロナウイルスの影響で日常生活が変わり、そのため日々、新しい対応や慣れない生活スタイルを強いられます。

それに適応していく必要があるため、いつも以上にストレスを感じる方が多くいます。
食欲不振や疲れ、倦怠感が改善されなく、気持ちの落ち込みが続く場合、うつ病と診断されることがあるかもしれません。

その他:食事をする環境、臭いといった外的な要因による食欲不振

例えば、食事をする場所が汚れていたり、物であふれていたり、周りがうるさかったりすると食欲は低下します。
さらに食事よりも強い臭いを発しているものがある場合も同様です。

このように食欲不振の原因はさまざまです。

【食欲不振の治療法】一般的な治療法とは?

食欲不振の治療法

食欲不振の原因がわかっている場合は、それに対する適切な治療をします。
病気による食欲不振の場合は、その原因となっている病気を治療します。

胃や腸の働きや消化・吸収力の低下による食欲不振の場合は、胃酸の分泌を抑制する薬や胃の働きをよくする薬、消化剤といった薬で治療します。

ピロリ菌の場合は、ピロリ菌を除去するために胃酸の分泌を抑制する薬と2種類の抗生物質で治療していきます。
風邪やインフルエンザなどの感染症により食欲不振の場合は一時的な場合が大半のため、様子を見ましょう。

薬の副作用によって起こる食欲不振の場合は、原因となっている薬の服用を中止すれば症状は落ち着きます。
しかし、先ほども説明したように一部の抗うつ薬などでは服用を続ける場合もあり、治療を中断しない方がよいこともあります。

また、抗がん剤治療など治療を簡単に中止出来ない場合もあり、そういった場合は胃薬などを併用して治療を続け、様子を見ていきます。

ストレスなどの精神的なもので起こる食欲不振の場合は、原因となっているものを取り除きます。
しかし、なかなか取り除くことが難しいのが現実です。

その場合は薬による治療を開始することもあります。
また、うつ病と診断された場合は、そちらを治療していくことで、症状が安定し、食欲が戻ってくることがあります。

食事をする環境、臭いといった外的な要因も食欲不振の場合は、その外的要因を取り除きます。
食事をする場所の片付け、臭いの原因となっているものの除去により改善されます。

原因がわからない場合は、胃内視鏡検査(胃カメラ)や血液検査、エコーなどで原因を明らかにしていきます。

【予防法】日常生活でできる食欲不振の予防法とは?

食欲不振の予防法

(1)規則正しい生活を送る

簡単なことかもしれませんが、なかなか難しいのが現実です。
しかし、寝不足や偏った食生活は生活リズムを乱し、食欲不振を起こす原因になりかねません。
毎日ある程度同じ時間帯に起き、1日3食しっかりと食べましょう。

(2)ストレスをためない

ストレス社会の現代の場合、ストレスをなくすことはまずほぼ不可能だといえます。
その為、自分なりのストレス解消法を見つけることが重要です。
たばこや飲酒でのストレス発散はよくないので、それ以外の方法にしましょう。

(3)適度に運動をする

運動量が少ないとエネルギーの消費が少なくなり、食欲不振を起こしやすくなります。
しかし、いきなり「今日から30分歩こう!」「ジムに行こう!」と決めても三日坊主で続きません。

なるべく階段を使用する、会社や自宅の最寄りのひとつ手前の駅で降りて歩くなど、ちょっとした日常の工夫で運動量を増やせます。
無理のない範囲で続けられる方法を探しましょう。

(4)過量な飲酒は避ける

アルコールは肝臓において、細胞質のアルコール脱水素酵素(ADH)によってアセトアルデヒドに酸化されます。
そして、アセトアルデヒドは肝ミトコンドリアのアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)によって酢酸に酸化されます。

しかし、日本人の約半数近くがこのALDH2の活性が弱いといわれています。
その為、過量な飲酒はアセトアルデヒドを蓄積し、食欲不振を起こします。
食欲不振だけではなく、頭痛や嘔吐も招きかねないので過量の飲酒は避けましょう。

(5)たばこは控える

たばこに含まれているニコチンが血中に入ることで脳内のニコチン受容体と結合し、脳の視床下部にある満腹感を活性化させるため、食欲を減退させることが数年前にわかりました。

たばこは他にも血圧上昇や睡眠障害、咳・痰などの呼吸器症状、呼吸器障害を引き起こし、がんのリスクも高めます。
ぜひこの機会に禁煙を始めてみてはいかがでしょうか。

【セルフケア】自分でできる対処法は何があるだろう?

食べ物の工夫
消化の良い食べ物として思いつきやすいのは、お粥やうどんなどの麺類、ゼリーあたりでしょう。
それ以外の食材として今回おすすめしたいのは、チンピ、大根、キャベツ、りんご、うめです。

チンピ:
チンピとはみかんの皮を乾燥させたものをいいます。
チンピには胃腸の調子を整えてくれるので、食欲不振のときに良いでしょう。
みかんの皮を干してカピカピに乾燥させたら、チンピの完成です。
チンピ茶として飲んではいかがでしょうか。

大根:
大根は消化酵素を含んでいるので、弱ってしまった胃腸には適しています。
大根を千切りにし、そこにドレッシングをかけるだけで簡単な大根サラダが出来上がります。
さっぱりしていて食べやすいのでおすすめです。
きゅうりやささみ、カイワレ大根を入れてアレンジするのも良いでしょう。

キャベツ、りんご:
キャベツにはビタミンUという胃腸薬にも配合されているビタミン剤が多く含まれています。
りんごには消化吸収を助ける働きがあります。
この2つを合わせたキャベツとりんごのコールスローはいかがでしょうか。
キャベツを細切りにし、塩を振って混ぜ、水気を絞ります。
リンゴは、皮つきのまま5mm程度の細切りにします。
砂糖、レモン汁などと合わせて完成です。

梅干し:
梅には胃腸の調子を整え、食欲不振の回復に効果があるといわれています。
そんな梅を使った簡単レシピは、梅と大根おろしのうどんです。
大根をすりおろし、梅干しは細かくみじん切りにし、混ぜておきます。
鍋にだしとつゆを入れ、うどんをゆでます。
ゆで上がったら鍋から丼に移し、その上に大根おろしと梅干しのみじん切りを混ぜたものを乗せたら完成です。

他にも食欲不振を改善する食べ物は、高麗人参、とうもろこし、かぼちゃ、枝豆などがあります。

食べ方の工夫

消化の良い食べ物を少しずつ、食べられそうなときに食べるようにしましょう。
無理して決まった時間帯に食べようとすると自分の中でこなすべき課題のように感じられ、プレッシャーとなり、余計に食べる気力が失われてしまいます。

【まとめ】明日からできる食欲不振の予防と対処

今回は食欲不振のメカニズムや原因、対策などについてお話ししました。
食欲不振が起こる原因が1つだけではなく多岐に渡ることを知っていただけたかと思います。

  • 食欲不振とは、食べたいという欲求が起こらないこと
  • 摂食中枢と満腹中枢により食欲はコントロールされている
  • 食欲不振の原因は器質性、機能性、薬剤性、心因性、その他に分類される
  • 原因がわかったら、その原因を取り除く
  • 日常生活から予防する
  • 食べ物の工夫、食べ方の工夫でセルフケア出来る

食欲不振が長引く場合は、一度医療機関を受診しましょう。
また、薬の自己判断での中止はやめましょう。

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