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辛い風邪の症状を治す方法【風邪のウイルスの種類とその予防法も紹介】

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辛い風邪の症状を治す方法【風邪のウイルスの種類とその予防法も紹介】
薬剤師「伊東」
記事の監修 伊東 和子(いとう かずこ)

テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」

35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。

風邪を引くと、咳が出る、鼻水が止まらない、頭痛がするなど、体がしんどくなり、仕事や勉強も手につかなくなるというように、辛いことが続いてしまいます。

そんな辛い風邪は、どうしてかかってしまうのでしょうか?
どうすれば、早く風邪が治るのでしょうか?

今回は、風邪の原因や治し方、そして気になる予防法まで、わかりやすく解説します。

【誰にでも発症する風邪】風邪ってどんな病気なの?

【誰にでも発症する風邪】風邪ってどんな病気なの?

風邪は、医学的には『かぜ症候群』とよばれている病気です。
風邪の特徴として、誰にでも起こりうる病気という点が挙げられます。

つまり、普通に生活している健常な人の多くがかかりうる病気です。

しかも、かかりやすい特定の年齢層や男女差もなく、あらゆる年齢層の男女に発症しやすいのが、風邪です。

風邪の原因は細菌じゃない!400種類以上にもなるウイルスが原因

風邪の原因は細菌じゃない!400種類以上にもなるウイルスが原因

何か悪い菌にかかると風邪をひくと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、実は風邪の原因は細菌ではありません。
ウイルスが原因で風邪は起こります。

なんと風邪の原因となるウイルスは、総計400種類以上もあると言われ、中でも『アデノウイルス』や『ライノウイルス』『コロナウイルス』などのウイルスが代表的です。

こうしたウイルスたちは、くしゃみや咳などを通して、ウイルスが潜んでいる唾液や鼻水などの体の分泌液に触れことで感染して広がっていきます。

これらのウイルスに感染しても必ず風邪を発症するとは限りません。
感染した人の免疫力などの要因や、風邪を引き起こしやすくする環境要因などが影響し、発症するかどうかが決まると考えられています。

潜伏期間は、ウイルスの種類によって異なりますが、おおむね数日間です。

なお、アデノウイルスに50ほども種類があるように、実は同じ名前のウイルスでもいろいろな種類があり、ウイルスの型によって、症状も少しずつ異なっています。

風邪のウイルスの種類【症状・時期】

風邪を引き起こす代表的なウイルスをご紹介します。

風邪のウイルスの種類①ライノウイルス

風邪の原因ウイルスで一番多いのがこのライノウイルスです。
風邪の30〜40%がライノウイルスによって起こると言われています。

ライノウイルスは鼻水や鼻づまりなどの鼻からくる風邪の原因ウイルスの一つです。

 

風邪のウイルスの種類②アデノウイルス

喉の痛みや違和感の症状をもたらす原因ともなるウイルスです。
いわゆるプール熱もアデノウイルスが原因です。

 

風邪のウイルスの種類③コロナウイルス

ライノウイルスに次いで風邪の原因となっているウイルスです。
鼻水や鼻づまりなど鼻症状を引き起こします。

 

風邪のウイルスの種類④エンテロウイルス

下痢の原因として知られているウイルスですが、風邪の症状も引き起こします。
夏によく流行する傾向があります。

 

風邪のウイルスの種類⑤RSウイルス

冬場によく流行するウイルスで、風邪の原因ウイルスですが、小さな子供に感染すると肺炎や気管支炎を引き起こすことがあるのが特徴です。

 

風邪のウイルスの種類⑥パラインフルエンザウイルス

鼻症状や喉の症状をもたらす風邪ウイルスです。
春から夏に流行するタイプと秋頃に流行するタイプがあることが知られています。

風邪の症状について(鼻水・咳・喉の痛み・発熱・頭痛など)

風邪の代表的な症状としては、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・せき・喉の痛みや違和感・発熱・体のだるさ・頭痛などが挙げられます。
これらすべての症状が現れることもあれば、どれか一つだけということもあります。

こうした風邪の症状は、急速に現れることは稀で、多くの場合、比較的ゆっくりと進行していきます。
ですから、例えば何だか喉がイガイガするなぁって思ってから、しばらくして咳が出るようになったり、体がだるくなったりするのです。

そして、全身的な症状が現れるのはほとんどなく、あくまでも喉や鼻など、お口の周辺部に限った症状として現れるのが大半です。
ですから、発熱するといっても、大半は38℃以下の微熱ですし、頭痛や筋肉痛、関節痛も生じたとしてもそれほど強い痛みではありません。

とはいえ、体はだるくなり、頭痛が起きたりもするので、体調的に辛いと感じるのが風邪の症状の特徴といえます。

治った後の経過は、良好です。

風邪とインフルエンザの原因は全く違う

実は、風邪とインフルエンザは原因が全く異なる病気です。

風邪がいろいろな種類のウイルスが原因で起こる病気であることと異なり、インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こる感染症です。

インフルエンザウイルスは、感染の方法は風邪と似ており、鼻水や咳によって人から人へと広がっていきます。

インフルエンザになったらマスクをするように言われるのは、このためです。

このインフルエンザウイルスには、A型・B型・C型の3種類があり、この中でも問題となるのが、A型とB型です。
インフルエンザも、風邪のウイルスと同じようにいろいろな型があり、1年間の間に違う種類のインフルエンザにかかることもあります。

インフルエンザは、もともと動物の間で流行していたものと考えられており、それが突然変異して人間に感染するようになったと言われています。

動物のインフルエンザが人間に感染するように新たに変異したタイプのインフルエンザを、新型インフルエンザと呼んでいます。

インフルエンザウイルスは、診断キットが開発されています。
医療機関を受診すれば、30分弱でインフルエンザかどうかが判定できます。

筋肉痛や急激な高熱、それはインフルエンザの症状?

インフルエンザウイルスは風邪と異なり、その症状はとても強く、潜伏期間は、1〜2日程度と非常に短期間です。

具体的には、強い寒気を感じたら、急激な高熱を起こし、発熱と同時に全身的な筋肉痛、強い咳、たくさんの鼻水が出ます。

風邪で全身的な筋肉痛が起こることは稀ですから、この点、インフルエンザと風邪の違いを示しています。

発熱は、数日間続き、しかも40℃くらいになることもあります。
風邪で発熱することはありますが、これほどの高熱になることはあまりないので、インフルエンザの発熱の強さがわかってもらえると思います。

この高熱状態が過ぎたのち、熱は下がっていきますが、中には再び発熱する場合もあります。
そして、インフルエンザで特に注意しておかなければならないのが合併症の発症です。

インフルエンザでは、肺や脳に合併症を引き起こすケースがあることが知られています。

もし、『呼吸が乱れるようなひどい咳をする』、『意識がおかしくなる』、『痙攣する』ような時は、合併症を起こしていると疑ったほうがいいでしょう。

インフルエンザの予防接種で感染を防ぐ

インフルエンザの予防接種で感染を防ぐ

インフルエンザウイルスには、ワクチンが開発されています。

予防接種により体内に入ったワクチンは、体の中に入り込んだインフルエンザウイルスに結合することで、ウイルスの働きを失わせて、そして抗体を作り出すよう免疫系に作用します。

つまり、インフルエンザのワクチンは、インフルエンザウイルスの侵入をワクチンが防ぐわけではないわけです。

あくまでも、体の中に入り込んだインフルエンザウイルスを撃退し、発症させなくするのが役割です。

たとえ、インフルエンザを阻止できなくても、合併症を予防する効果もあり、重症化しにくくなります。

気になる有効性ですが、インフルエンザの予防接種を受けると、成人の場合、1回の接種で50%ほど有効と言われていますから、なかなかの効果といえます。

成人の場合、一度の接種で半月ほどしてから血液中の抗体の量が増え始めます。

およそ1ヶ月ほどで抗体の量はピークになり、3〜6ヶ月ほどで減少していきます。

もし、その間にインフルエンザウイルスが体に入り込むと、ブースター効果によって免疫系が刺激されてより多くの抗体が生み出されるようになるので、予防接種の効果も延長すると考えられています。

風邪を早く治すためには?免疫力を上げる!が大切

風邪を早く治すためには?免疫力を上げる!が大切

風邪の原因はライノウイルスやコロナウイルスなどのウイルスです。

一方、抗菌薬(抗生物質)は、細菌に対して効果のある薬なので、風邪の治療には効果がありません。

肺炎などの重篤な合併症を引き起こした場合を除いて、風邪に対して抗菌薬を服用するのは、効果がないばかりか、抗菌薬が効かなくなる耐性菌という細菌を増やすおそれがあるので、避けるべきとされています。

ウイルスに対して有効なのは抗ウイルス薬ですが、風邪のウイルスに効く抗ウイルス薬は開発されていません。

ですが、ほとんどの風邪は、人間が持っている免疫力で自然に治っていきますから、心配しなくても大丈夫です。

もしも、咳や鼻水、熱などの風邪症状が辛い場合は、そうした症状を和らげる薬を使うだけで十分です。

風邪を治すために大切なのは、栄養のある食べ物を食べて、早く寝て体を休めることです。

栄養と休息によって体力を回復させて、免疫力を高めれば、風邪は自ずと治っていくからです。

風邪薬を症状別に選ぶ(咳・鼻・発熱・風邪のひき始め)

風邪薬を症状別に選ぶ(咳・鼻・発熱・風邪のひき始め)

風邪の症状が辛い時には、風邪薬を使うと症状が和らぎます。

ドラッグストアなどで市販されている風邪薬にはいくつかの種類がありますから、症状によって使い分けると良いでしょう。

よくわからないときは、薬剤師さんに相談すると教えてくれますよ。

風邪の症状①咳

咳が辛い場合は、鎮咳薬(ちんがいやく)を選びましょう。
⇒チペピジン・ノスカピン・デキストロメトルファンなど

風邪の症状②鼻水・鼻づまり・くしゃみ

鼻の症状が辛い場合は、抗ヒスタミン薬が適しています。
⇒ジフェンヒドラミン・マレイン酸クロルフェニラミンなど

風邪の症状③発熱

熱の症状には、解熱鎮痛薬を使います。
⇒アセトアミノフェン・イブプロフェン・アスピリン・エテンザミドなどです。

風邪の症状④ひき始め

それほど症状が辛くない風邪の初期段階では、漢方薬がおすすめです。
⇒葛根湯や桂枝湯など。

風邪をひかないための5つの予防法

風邪をひかないための5つの予防法

人は、一度かかったウイルスに対しては、二度とかからないように免疫が作られる仕組みが備わっています。

ですが、風邪の原因となるウイルスの種類は非常に多く、同じウイルスでも何種類もの型があることから、違うタイプのウイルスによって再び風邪をひいてしまいます。

そこで、風邪をひかないようにするためには、免疫力を普段から高めておくことが必要です。

風邪の予防法①手洗いとうがい

まず習慣づけたいのが、手洗いとうがいです。
水で流すだけではなく、石鹸で手を洗い、手についたウイルスや細菌を洗い流しましょう。

そして、うがいをしてお口の中をきれいにしてください。

 

風邪の予防法②水分補給と栄養バランス

体の水分バランスを整えるために、適度な水分補給を心がけると同時に、バランスのとれた食事を食べるようにしましょう。
発熱による汗で失われた水分を補給すると、たんの切れが良くなります。

冷たい飲み物よりは、お茶や紅茶、スープなどの暖かい飲み物を摂るようにしてください。
また、ビタミンAやビタミンCには、細胞の抵抗性を高める働きがあるので、ビタミンAやビタミンCが豊富な食べ物は特におすすめです。

 

風邪の予防法③睡眠

疲れがたまると、免疫力が低下してしまいますので、睡眠を十分確保して、体を休めましょう。

 

風邪の予防法④ストレス

ストレスが溜まるのも、免疫力を下げてしまいますので、ストレスをためず、たまったストレスを発散させるようにし、リラックスした生活を心がけてください。

 

風邪の予防法⑤室内環境

乾燥しやすい時期はお部屋を加湿するようにしたり、適度に換気するようにしたりして、お部屋の空気環境も整えることも大切です。
免疫力を高め、風邪を予防してくださいね。

最後に【風邪には体力の回復と免疫力アップが効果的】

かぜは、のどや鼻を中心とした症状を引き起こすウイルスが原因の病気です。
微熱程度の発熱、鼻水、鼻づまり、咳などの症状が多く、それらは比較的緩やかに進行します。

症状が辛い場合は、薬を使って症状の緩和を図ると良いでしょう。
ですが、そうでない場合は栄養補給と睡眠によって、体力を回復させ、免疫力を高めるのが早く治すための近道です。

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