ARTICLE テイコク健康推進課

よく眠れない…寝付きが悪い…それはもしかすると不眠症かも。|【症状・原因・対策】

 / 
よく眠れない…寝付きが悪い…それはもしかすると不眠症かも。|【症状・原因・対策】
薬剤師「伊東」
記事の監修 伊東 和子(いとう かずこ)

テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」

35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。

不眠症は日常生活に支障がでる場合もあり、とても辛いですよね。今回は不眠症のタイプと、タイプ別の対策法をお伝えします。

そもそも不眠症って?

疑問

不眠症とは睡眠障害のうちの1つで、寝つきが悪い、眠ってもすぐに起きてしまう、朝早くに目が覚めるなど、よく眠れない症状が続き、それが原因で起こる体調不良の状態のことです。具体的には、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害の4つです。不眠症以外の睡眠障害では、過眠症、概日リズム睡眠障害、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時随伴症などがあります。

不眠症は、「本人が眠れずに困っている」「眠れる環境にあるのに眠れない」「眠れないことで倦怠感や注意力散漫になり、日常生活に支障がでている」の3つの基準をもとに判断されます。

「不眠」といっても種類や症状は様々なので、改善するためにはまず自分の不眠タイプを知ることが大切です。

次の見出しから、不眠症や他の睡眠障害の症状と対策について解説します。

入眠障害

症状

布団に入ってから寝付くまで30分〜1時間以上かかる症状のことです。

原因と対策

ストレスや不安など精神的問題を抱えている場合に起こりやすく、他にも身体的な疾患や生活習慣が原因である場合が多いです。

対策としては、緊張やストレスなどが原因である場合はとにかくストレスを溜め込まないことです。ストレスはすべての不眠症の原因になります。ストレス発散法を見つけたり、家族や友人、もしくはカウンセラーに相談するなど、とにかくメンタル面を良好にすることが改善の第一歩です。同時に、ストレスを受けるのではなく回避する方法を見つけるのも大切です。

日中に日光を浴びていないことも入眠障害の原因となります。日光を浴びるとメラトニンという睡眠リズムを整えるホルモンが増えて夜寝付きやすくなるので、日光を浴びる時間を意識的に増やすようにしましょう。

夜に明るい光を見ないようにすることも効果的です。人は明るい光を見ると覚醒するようになっています。夜間はパソコンやスマートフォンの画面の明るさを下げる、家の照明を暗めにするなど、目に刺激を与えないことを心がけてみてください。

他には、運動して体を疲れさせる、カフェインの摂取を控える、寝る前はお酒を飲まないなど生活習慣を見直してみるのも大切です。

中途覚醒

症状

睡眠中に何度も目が覚めてしまい、一度起きるとなかなか眠れなくなる症状です。不眠症のうち最も多い症状で、高齢者に多くみられ、60歳以上の高齢者のうち20%以上が経験しています。

原因と対策

主な原因は加齢、ストレス、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群などの病気、頻尿などです。

加齢が原因である場合は深く心配する必要はありません。歳をとるにしたがって睡眠と覚醒の間隔が短くなるのはごく自然なことです。日常生活に支障がないのであれば特に問題ないでしょう。

強いストレスを感じている人は要注意です。ストレスを感じると交感神経が働いて脳が興奮状態に陥り、睡眠途中に何度も起きてしまいます。ストレスは睡眠の大敵です。完全になくすことは難しいですが、リラックス法やストレス発散法を見つけて、なるべくストレスを溜めないようにしましょう。

起床時間と就寝時間がバラバラな人は、一定にして生活リズムを整えてみてください。決まった時刻に起きて寝ることを体が覚えると、自然に眠くなり、途中で起きる回数も減っていきます。

さらに、入浴も効果的な対策法です。人間は、体内の温度(深部体温)が下がった時に眠くなります。深部体温を下げるには、一度深部体温を上げる必要がありますが、これには入浴が効果的です。ぬるめのお湯にゆっくり入ることで深部体温が上がり、1〜2時間ほどで下がっていきます。就寝時間から逆算して、入浴するようにしてみると良いでしょう。

また、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群、うつ病などの病気の方は、病気が原因で深い眠りにつきにくくなり、睡眠途中で起きてしまうことが多くなります。この場合は病気の改善が一番効果的なので、専門医にかかって治療することをおすすめします。

早朝覚醒

症状

予定していた起床時間よりもかなり早く目が覚めてしまう症状のことをいいです。

原因と症状

高齢になると起こりやすくなりますが、これも自然な老化現象なので日中の活動に影響がなければ心配はいりません。

他の原因としては生活習慣やストレスが考えられます。

他の入眠障害や中途覚醒の部分でもふれましたが、ストレスを減らす工夫やタバコ、アルコールを控える、寝る前に強い光を見ないようにするなど生活習慣の見直しがとても重要です。

一方で、うつ病が原因である場合もあります。早朝覚醒や中途覚醒はうつ病の典型的な症状です。不眠症状だけでなく、気分が落ち込む、何にも興味がもてない、注意力が低下するなどの症状がある場合は、医療機関を受診するようにしてください。

熟眠障害

症状

睡眠時間は多いはずなのに熟睡したような気がしない症状のことです。

原因と対策

熟眠障害には、深い眠りであるノンレム睡眠と浅い眠りであるレム睡眠のリズムが関係しています。熟眠障害では、睡眠時間が長いにもかかわらずノンレム睡眠の時間が短いため「熟睡した」という満足感を得ることができないのです。

こちらもストレスや生活習慣が原因である場合が多いです。日光を浴びる、夜は家の明かりを暗めにする、軽度の運動をする、昼寝をしないまたは短い時間にするなどの対策が効果的です。

過眠症

過眠症は不眠症以外の睡眠障害です。睡眠はとっているのに、日中、強い眠気に襲われ起きているのが困難になる症状です。昼間に何度も強い眠気に襲われ、状況に関わらず眠り込んでしまう「ナルコレプシー」が代表的。他にも特発性過眠症、反復性過眠症などのタイプがあります。

原因は脳内の睡眠調節機能の異常や睡眠中の運動障害(睡眠時無呼吸症候群など)による慢性的な睡眠不足が考えられます。

いずれも睡眠専門の医療機関にかかることが一番ですが、生活習慣の見直しも大切です。

ナルコレプシーの場合には、「夜間睡眠をしっかりとり、生活リズムを整える」「短時間の昼寝をする」「数時間に1回15分程度の昼寝をする」「カフェインを適量摂取する」の4つが効果的です。

睡眠時に大きないびきをかく方は睡眠時無呼吸症候群である可能性があります。呼吸が止まると体が酸素不足になり、心不全や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まるので、医療機関での検査をおすすめします。

概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害とは、昼夜の生活サイクルと体内時計のリズムが合わなくなることで、望ましい時間帯や自分が眠りたいと思った時に眠れなくなり、それによって生活に支障が出る睡眠障害のことです。昼夜逆転の勤務体系や生活習慣の乱れによって起こります。

昼夜が逆転している生活を送っている方であれば、生活リズムを正し、適切な睡眠習慣をとることで改善が期待できます。

しかし、夜間勤務やシフト制などの仕事でどうしても夜に寝ることができない場合もあると思います。そのような場合は、仕事後の運動や入浴などを上手に使って、眠りやすくなる工夫をしてみましょう。光を浴びると覚醒してしまうので、帰宅時には遮光サングラスをかけて明るい光を見ないようにするのも、帰宅後入眠しやすくなる方法の1つです。

それでも症状がひどい場合は医療機関で適切な治療を受けるようにしてください。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が止まる病気で、心臓病や脳卒中、高血圧などの合併症を招きます。主な症状は睡眠中のいびきですが、他にも寝ている間に息苦しさを感じる、呼吸が乱れる、起きた時に口が渇いている、頭痛がするなどの症状が現れます。熟睡したような気がしないので、日中も強い眠気や倦怠感を感じやすくなります。

睡眠時無呼吸症候群の患者さんのほとんどが、喉や気道がふさがってしまうために呼吸ができなくなるタイプで、肥満や首回りの骨格の大きさが関係して起こります。肥満体系の男性がなりやすいと言われていますが、首が短い、下あごが小さいなどの特徴がある人は、痩せていても女性でもかかることがあります。

睡眠時無呼吸症候群の対策や予防には、まずは適正体重になることが重要です。顎や首回りの脂肪が原因で発症することが多いので、肥満体系の方はダイエットをしてリスクを避けられるようにしましょう。

また、寝る前のアルコールにも注意です。アルコールは筋肉を弛緩させる腹書きがあります。首や喉の周りの筋肉が緩くなると、空気の通り道である上気道が狭くなります。呼吸が止まりやすい状態になってしまうので、就寝前の習慣的なお酒は控えましょう。

睡眠時はいびきなど自覚がないこともあり、発見が遅れる可能性があります。家族やパートナーに聞いてみて、気になる症状があったら医療機関に相談するようにしましょう。

睡眠時随伴症

睡眠時随伴症とは、睡眠中に起こるさまざまな異常行動のことです。ノンレム睡眠時に起こる「夜驚症(睡眠中に突然泣き叫ぶ)」「睡眠時遊行症(夢遊病。睡眠中に起きて歩き回る)」「夜尿症(いわゆるおねしょ)」やレム睡眠時に起こる「レム睡眠行動障害(睡眠中に大声を出す、殴る、蹴るなどの暴行をする)」などがあります。

ノンレム睡眠中に起こる症状は10歳未満の子供に起こりやすく、脳の未発達が原因だと言われています。そのため、特に対策は必要ありません。通常であれば発達とともに収まりますが、成長しても治らない、あるいは大きくなってから発症した場合は専門医に相談してください。

レム睡眠行動障害の場合は高齢者に多く、パーキンソン病やアルツハイマー病の人によくみられます。暴れてケガをしてしまう場合もあるので、医療機関にかかるようにしてください。

まとめ

まとめ

不眠の原因は人それぞれです、まずは自分でできることから始めましょう!

この記事がお役にたてば、星ボタンをクリックして評価いただけると嬉しいです♪
星1つ星2つ星3つ星4つ星5つ (1 投票, 平均点: 5.00)
読み込み中...
薬剤師「伊東」
記事の監修 伊東 和子(いとう かずこ)

テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」

35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。

よく読まれている記事

  1. 【便秘だから下剤成分の入っていない、からだにやさしいお茶を】便秘に効果的なお茶の選び方
    【便秘だから下剤成分の入っていない、からだにやさしいお茶を】便秘に効果的なお茶の選び方
  2. 鼻水・鼻づまりを解消する方法!【鼻水・鼻づまりに効くツボもご紹介】
    鼻水・鼻づまりを解消する方法!【鼻水・鼻づまりに効くツボもご紹介】
  3. 原因は寒暖差による疲労から?季節の変わり目に起きる体調不良の対策法
    原因は寒暖差による疲労から?季節の変わり目に起きる体調不良の対策法
  4. ゲップが何回も出る人の原因行動と考えられる病気|1日の平均は13回~15回
    ゲップが何回も出る人の原因行動と考えられる病気|1日の平均は13回~15回
  5. いつもの食事に+αでしっかり花粉症対策を!【管理栄養士監修】【花粉症対策の食べ物・飲み物】
    いつもの食事に+αでしっかり花粉症対策を!【管理栄養士監修】【花粉症対策の食べ物・飲み物】