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何故いびきをかいてしまうのか?いびきの改善方法で「うるさい」と言わせない方法

何故いびきをかいてしまうのか?いびきの改善方法で「うるさい」と言わせない方法
薬剤師「伊東」
記事の監修 伊東 和子(いとう かずこ)

テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」

35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。

寝ているときに、いびきをかいていると人から言われると、あまりいい気持ちはしないですよね。
どうして人はいびきをかくのでしょうか。
そして、いびきはどのようにすれば改善できるのでしょうか。

今回はいびきの原因や改善方法などをわかりやすく解説します。

いびきを改善するには原因を知ろう

いびきは、一言で言うと狭くなった空気の通り道を空気が通り抜けるときに出る音です。
吸い込んだ空気は、喉を通って気管を経て、肺に送られます。
この空気の通り道を気道とよんでいます。

気道は、鼻から喉までの上気道と、その下側の下気道に分けられます。
この上気道の部分が、何らかの原因で狭くなると、狭くなった部分を空気が通り抜ける際に、粘膜が振動して音が出ます。

いびきはこうして起こります。

どんな人がいびきをかきやすくなるのでしょう

いびきをかきやすい人①小顔の人

下顎が小さいと下顎の内側に舌が収まらなくなり、はみ出す体積分だけ舌は、喉にたれさがるので、上気道が狭くなりいびきが出やすくなります。

いびきをかきやすい人②口で呼吸している人

人は口でも呼吸できますが、本来の呼吸は鼻でするものです。
実際、あらゆる動物が鼻で呼吸しています。

お口の中には舌があります。
舌の先は、上顎の前歯の付け根付近の歯ぐきにあたっているのが正しいのです。
ところが、このような位置に舌の先があると、口で呼吸をしようとする場合、舌が邪魔で呼吸ができません。

そこで、自然と舌の先を下顎の前歯の裏側に当てるように下げて、空気の通り道を確保します。
すると、お口の上半分の空間が、空気の通り道に利用され、舌が収まらなくなります。

本来お口の上半分の空間に収まるべき体積分の舌は、喉の方へ広がらざるを得ず、上気道が狭くなります。
これは、口で呼吸をする人がいびきをかきやすくなる理由です。

いびきをかきやすい人③舌が大きい人

下顎の骨のサイズが普通であっても、下顎と比較して舌のサイズが大きい人もいます。
これを巨舌症といいます。
このような人は、顎の骨のサイズが人並みでも、内側に舌が収まりません。
舌が喉の方へ垂れ下がり、上気道を狭め、いびきをかくようになります。

いびきをかきやすい人④のどちんこが長い人

お口を開けて「あぁ〜」と言ってみると、喉の入り口が見えるはずです。
喉の入り口に上からぶら下がっているものが見えると思いますが、これが『のどちんこ』、正式には『口蓋垂(こうがいすい)』とよばれるものです。
のどちんこが長い人は、空気の通り道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。

いびきをかきやすい人⑤鼻中隔が曲がっている人

鼻中隔とは、両方の鼻の間にある軟骨です。
曲がっている鼻中隔を鼻中隔湾曲症といいます。
鼻中隔湾曲症の人は、鼻の中の空気の通りが悪くなっています。

そのために息がしにくいので、口から呼吸をしようとする傾向があります。
口呼吸により、いびきが発生します。

いびきをかきやすい人⑥肥満傾向にある人

肥満になると身体に必要以上に脂肪がつきます。
これは、首の周囲も同じです。
下顎の下や首の周囲に脂肪が蓄積すると、上気道が狭められてしまうので、いびきをかきやすくなります。

いびきをかきやすい人⑦アルコールを飲んだ人

普段はいびきをかかないけれど、アルコールをたくさん飲んだらいびきをかく人がいます。

アルコールを飲むと、筋肉は弛みますが、舌や喉も、他の筋肉と同じように弛みます。

アルコールの影響は筋肉だけにとどまらず、喉の粘膜をむくませ、気道を狭くします。
舌は弛むと喉をせばめ、喉の筋肉が弛むと気道をしっかりと開けなくなります。
こうして上気道が狭くなり、いびきをかきます。

いびきをかきやすい人⑧疲れやストレスがたまった人

疲れたときやストレスがたまったときも、アルコールを飲んだ時と同じく、舌や喉の筋肉が緩みます。
その結果、上気道が狭くなり、いびきをかくようになります。

いびきの種類はたくさんある!種類を知っていびきを改善しよう

いびきは、単純性いびき症と睡眠時無呼吸症候群の2種類に分けられます。
いびきを改善したい場合は、どちらに当てはまるかが効果的な対策を立てる上でとても大切です。

いびきの種類①単純性いびき症

いわゆる普通のいびきです。
病気ではなく、疲れやアルコールの飲み過ぎなどで起こります。

いびきの種類②睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、10秒間以上呼吸が止まる状態が、睡眠1時間あたりに5回以上、もしくは睡眠7時間あたりに30回以上起こる病気です。
そのほとんどは、寝ている間に上気道が狭くなることが原因で起こっています。

上気道が狭くなる原因としては、肥満や舌の位置、口蓋垂のサイズなどが挙げられます。
狭くなった上気道を空気が通り抜けようとする際に、いびきの音が発生します。

これが睡眠時無呼吸症候群でいびきが起こる理由です。
なお、完全に気道が塞がると、空気は通れなくなるので、いびきは起こりません。

いびきの種類③上気道抵抗症候群

上気道抵抗症候群は、日中の眠気やいびきに加え、睡眠中に何度も目が覚める病気です。
この点は睡眠時無呼吸症候群と同じですが、血液中の酸素濃度の低下は少なく、10秒間以上呼吸が止まる状態が睡眠1時間当たりに発生する回数が、5回以下であるというところが、異なります。

上気道抵抗症候群でいびきが起こる理由は、睡眠時無呼吸症候群と同じです。

いびきの改善にどんな治療が行われるのか

いびきの改善を目的に医療機関を受診したら、どのような治療が行われるのでしょうか。

いびきの治療法①耳鼻咽喉科での治療法

鼻が詰まっていると、鼻で呼吸ができなくなるので、口呼吸になります。
口呼吸が原因でいびきが生じているなら、耳鼻咽喉科で鼻の治療を受けなくてはなりません。

耳鼻咽喉科では、鼻詰まりの原因となる副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症の治療を行い、鼻で呼吸をできるようにします。
きちんと鼻で呼吸ができるようになれば、いびきもなくなります。

いびきの治療法②歯科での治療法(マウスピース)

単純性いびきや睡眠時無呼吸症候群、上気道抵抗症候群なら、歯科でもいびきの治療は受けられます。
歯科では、マウスピースを使った治療を行います。

いびき用のマウスピースの特徴は、装着すると下顎を前に引っ張り出す点にあります。
前に引っ張り出すと言っても、ほんの数[mm]なので、顎にかかる負担はほとんどありません。

下顎を前に出せば、お口の容積がその分大きくなりますので、舌が喉の方に広がらなくても収まるようになります。
気道も狭められないので、空気の通り道も十分確保できますので、いびきが解消できます。

いびきの治療法③歯科での治療法(外科手術)

歯並びを整える矯正歯科治療では、顎骨のサイズが小さすぎる場合などに、歯をきれいに並べるために顎の骨を広げる手術を行います。

これを応用して、下顎骨を前にずらすのです。
こうすれば、下顎骨が前にいった分だけ、舌が収まる容積が広がりますので、舌が気道を狭めることがなくなります。

もちろん全身麻酔下での手術になりますのでかなり大変な手術ですし、下顎が前に移動しても上下の歯がきちんと噛み合わせられるように矯正治療も必要ですが、睡眠時無呼吸症候群も治せるほど効果は高いです。

いびきの治療法④CPAP療法

CPAPとは、日本語で持続陽圧呼吸療法と訳される治療法です。
これは、睡眠中にマスクを装着して、このマスクから空気を送り続けることで、気道の空気の流れを確保しようとする治療法です。
現在の保険診療では、CPAP用の治療装置を医療機関からレンタルすることが認められています。

自分で出来るいびきの改善方法

医療機関を受診しなくても、いびきを改善する方法はないのでしょうか。
そこで、ご自身でもできるいびき改善方法をご紹介します。

いびきのセルフケア①鼻呼吸にする

口呼吸をしていると、いびきが出やすくなります。
そこで、口を意識して閉じて、出来るだけ鼻で息をするようにします。
鼻呼吸をトレーニングすることで、口呼吸をなくし、いびきも解消しましょう。

いびきのセルフケア②専用のテープを使う

日中は鼻呼吸をしているが、寝ている間は口が開いて口呼吸になる、そんな人は、口を閉じるためのテープがおすすめです。
ドラッグストアで販売されています。
口をテープで閉じることで、鼻呼吸を促し、いびきを解消します。

いびきのセルフケア③ダイエットする

肥満になると、首や下顎の下側に脂肪がたまり気道が狭くなることは前述した通りです。
そこで、ダイエットをして、脂肪を落とします。
首や下顎の脂肪も落とせば、気道も広がり、いびきを解消できます。

いびきのセルフケア④枕を替えてみる

高さが合っていない枕は、いびきの原因です。
枕が高すぎると、顔は下向きになります。

顔が下向きになると、下顎が喉に近づくため、気道が狭くなり、いびきをするようになります。
枕があっていない場合は、枕を替えてみるのもいいでしょう。

いびきのセルフケア⑤寝酒を控える

アルコールを飲むと、気道を支えている筋肉が緩みます。
すると、気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。

特に寝るときは、全身の筋肉が緩くなりリラックスした状態ですから、寝酒はさらに筋肉をゆるくさせます。
舌や喉の筋肉が緩むと、いびきは起こりますから、寝酒を控えるのもいびき対策の一つの方法です。

いびきのセルフケア⑥横向きに寝る

仰向けに寝ると、重力で下顎が下がり、気道を圧迫してします。
そこで、寝るときの姿勢を横向きにすると、下顎が気道を圧迫しにくくなります。

普段は横向きで寝ていない方は、急に横向きに寝ようとすると、寝付きが悪くなる恐れもあります。
その場合は、抱き枕を使うなどして、身体にかかる負担を軽くしつつ横向きに寝るようにしてみてください。

いびきのセルフケア⑦市販のマウスピースを使う

ドラッグストアなどでは、いびきを治すためのマウスピースを販売しています。
歯科医院で作るマウスピースは、患者さんそれぞれにぴったり合わせたオーダーメイドになりますが、市販のマウスピースは安い反面、オーダーメイドではないので、歯への合い具合はよくないありません。
とりあえず、早くいびきを治したいときなどは、このような市販のマウスピースもいいでしょう。

いびきのセルフケア⑧顎固定サポーターを使う

いびきをかいている人は口が開いています。
そこで、寝ている間に口が開かないようにするサポーターです。

いびきのセルフケア⑨鼻腔拡張テープを使う

鼻の通りが悪くなると、口で息をしようとするためにいびきを起こします。
そこで、鼻を拡げて、鼻の通りを良くするために使うテープです。

いびきを改善するトレーニング方法について

いびきには、舌が大きく影響することがお分かりいただけたと思います。
舌は筋肉です。

舌も筋トレをすれば鍛えられるので、いびきを改善できます。

あいうべ体操・舌のトレーニング方法

『あいうべ体操』とは、今井一彰医師が提唱しているお口のトレーニング法です。
舌を含めたお口の筋肉を鍛えることで、口呼吸を治し、鼻で呼吸できるようにします。
「あ〜」と大きなお口を開ける、「い〜」と口を横に広げる、「う〜」と唇を前につきだす、「べ〜」と舌を前に突き出す、これだけです。
舌の筋肉を鍛えることで、舌が後ろに下がるのを防ぎ、いびきを解消します。

最後に【いびきを改善して気持ちの良い生活を送ろう】

今回は、いびきの原因や改善方法についてお話ししました。
いびきは、狭くなった上気道を空気が通り抜ける時に生じる音です。

いびきの原因は、睡眠時無呼吸症候群や上気道抵抗症候群などの病気であることがあり、その場合は医療機関で治療を受けなければなりません。
いびきで悩んでいるなら、一度医療機関を受診してみることをおすすめします。

  • いびきは、狭くなった上気道を空気が通り抜ける時に生じる音
  • 病気が原因でいびきを起こしていることがある
  • 医療機関では鼻の治療やマウスピースによる治療を行っている
  • いびきを改善させるには、鼻呼吸やダイエットなどのセルフケアやあいうべ体操も効果的である

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