黒酢はダイエット効果だけじゃない?黒酢の様々な効果を知って健康に過ごそう!

黒酢は体に良さそうというイメージを持たれている方は多いと思います。

しかし、具体的にどのような効果があるのかご存知でしょうか?

黒酢にはダイエット効果、美容効果、健康効果があり、これは黒酢の他の酢との違いが関係しています。

今回は黒酢の他の酢との違いと効果を解説していきます。

ご自身が期待する効果はあるのか確認しながらご覧ください。

様々な効果が期待できる黒酢って他の酢とどう違うの?

黒酢は他の酢とどう違うのでしょうか?

色が黒ければ黒酢というのか、なぜ黒くなるのか、分からないことは色々あると思いますので、解説していきます。

一般的に穀物で作られる酢は玄米の糠層を削った精米が原材料として使われています。

しかし、黒酢は精米されていない状態の玄米や大麦を原材料として、1〜3年ほど発酵・熟成をされているため色が黒っぽくなります。

さらに、精米されていない玄米や大麦を使用していることで一般的な米酢の約4倍のアミノ酸を含んでいます。

このように黒酢は他の酢と比べて原材料と製造過程が異なります。

黒酢が脂肪を燃焼させる?黒酢のダイエット効果!

黒酢には、①腸内環境(便秘)改善②血糖値上昇抑制③脂肪燃焼効果があるためダイエットに役立ちます。

それぞれ黒酢がどのように働くことでもたらされる効果なのか解説していきます。

①腸内環境(便秘)改善

腸内環境を改善してくれる食品といえばヨーグルトや納豆などのように発酵食品が有名ですが、黒酢にも整腸作用があります。

それは酢の抗菌効果によるものです。

酢が身体に悪い影響をもたらす悪玉菌を減らしてくれるので、腸内の腐敗を緩和してくれるだけでなく、酢のグルコン酸が便秘や下痢を予防する善玉菌を増やし動きを活発にしてくれます。

こうして腸内環境が整うと老廃物を体内から排出できるのでダイエットに役立ちます。

②血糖値上昇抑制

血糖値の上昇を緩やかにします。

私たちは血液中のブドウ糖をエネルギーにしていますが、食事で糖を摂取し血糖値が急上昇すると、血液中の糖分を脂肪に変換して身体にため込もうとします。

しかし、食前に酢を摂ることで胃腸が食べ物を運ぶぜん動運動の動きが抑制されるので食べ物が小腸まで届くのに時間がかかり血糖値の急上昇を抑制できます。

さらに嬉しい効果として消化のスピードがゆっくりになるので満腹感が得られやすく食べ過ぎ防止になります。

③脂肪燃焼効果

酢に含まれるクエン酸にはエネルギーを脂肪に変える効果、アミノ酸には脂肪燃焼効果があります。

黒酢には一般的な米酢の4倍のアミノ酸が含まれているのでより高い脂肪燃焼効果が期待できます。

酢を摂るだけでも効果は得られますが、運動の30〜1時間前に酢を摂っておくことで効率よく脂肪燃焼できます。

年齢を重ねて代謝が落ちると、運動してもなかなか体重が減らずダイエットのモチベーションの維持が難しくなります。

そのような状況でダイエットに前向きに取り組むためにも、より効果が期待できる黒酢を取り入れてみましょう。

黒酢で肌質が変わるかも?黒酢の美容効果!

黒酢にはアミノ酸が豊富に含まれていますが、その中でもD-アミノ酸は美容に有効です。

肌にどのような効果があるのか紹介していきます。

①肌質改善

肌の乾燥が気になる方の中で、お風呂上がりに化粧水などのケア用品でたっぷり保湿しても翌朝には乾燥している方はいませんか?

肌の水分保持能力が低下するとバリア機能も低下するのでダメージを敏感に受け取りやすい肌質になります。

D-アミノ酸には保湿機能を助けてくれる役割があるので、水分保持能力の向上とバリア機能の回復が期待できます。

D-アミノ酸は体内で作り出されることはほぼありませんが、口から摂取すれば肌までしっかり届きます。

定期的に黒酢を摂ることで肌質改善を目指しましょう。

②頭皮(髪の毛)改善

「肌」と聞いて思い浮かぶのは顔だと思います。

しかし頭皮も顔と同じ肌で、頭皮の衰えが顔のたるみやシワに繋がってくるため、頭皮もケアする必要があります。

D-アミノ酸を摂ることでバリア機能をあげると夏場気になる頭皮のテカリ改善が期待できます。

さらに頭皮の環境を改善することで健康な髪の毛が育つ土台ができるので、髪の毛が細くなって悩まれている方にぜひ黒酢を摂っていただきたいと思います。

③老化防止

D-アミノ酸が肌の深部にある繊維芽細胞を活性化します。

繊維芽細胞はコラーゲンを作り出して肌の弾力を保つ細胞なので、これが活性化することでシワやたるみを防いで若々しい肌作りに役立ちます。

コラーゲンを食事から摂取しても体内で一度分解されるので、肌がコラーゲンを作り出す仕組みを強化することが美肌づくりへの近道です。

疲労回復には黒酢が最適?黒酢の健康効果!

ここまで黒酢のダイエット効果と美容効果をご紹介しましたが、それら以外に黒酢には健康効果もあります。

主に①疲労回復②高血圧(コレステロール値)改善③冷え性改善④ガン抑制が期待できます。

それでは1つずつ解説していきます。

①疲労回復

疲れがたまっているときに無性に酸っぱいものが食べたくなりませんか?

これは身体が酢酸やクエン酸を欲するようになるからです。

酢酸やクエン酸には疲労物質である乳酸を分解して蓄積を防ぐ効果があり、筋肉痛の緩和が可能です。

さらに食べ物を効率よくエネルギーに変えることで疲労が回復しスタミナがつきます。

栄養バランスのとれた食事に黒酢をプラスすることでより高い疲労回復効果が期待できます。

また、仕事や運動後など特に強い疲れを感じる時には甘いものと黒酢を合わせて摂ることで糖分が効率的に吸収されるので身体のエネルギー不足を補いやすくなります。

②高血圧(コレステロール値)改善

酢に含まれる酢酸はアデノシンという血管を拡張させる物質に働きかけるので、血圧の上昇を抑制する効果があります。

そして、酢には善玉コレステロールを減らすことなく悪玉コレステロールを減らす効果もあるので乱れた食生活を続けてメタボリックシンドロームの前兆がある方などに特に取り入れていただきたいと思います。

酢を摂るだけで劇的に改善が見られるわけではありませんが、生活習慣を見直すきっかけとして酢を食習慣に取り入れて見てはいかがでしょうか?

③冷え性改善

黒酢に含まれるアミノ酸は、赤血球を柔らかくするため血行がよくなり代謝が上がります。

代謝が上がると冷え性改善だけでなくリラックス効果もあります。

黒酢は水で割って飲むのがスタンダードですが、冷え性改善にはお湯で割って飲むのがおすすめです。

重度の冷え性の方だと内臓が冷え切っている場合があるのでしっかり身体の内側から温めていくことが大切です。

④ガン抑制

酢には癌細胞の増殖を抑制する効果と癌の前兆として現れる病変の発生を抑制する効果があります。

癌は日本人の死亡理由として上位を占める病気ですので、日頃から予防を意識した生活をするに越したことはありません。

比較的取り入れやすい酢を習慣化させることが健康寿命を伸ばす要因になりえます。

黒酢はどうやって飲む?加熱しても効果は変わらないの?

ダイエット・美容・健康面で嬉しい効果のある黒酢ですが、どのくらいの頻度でどれくらいの量をどのように摂ればいいのでしょうか?

オススメの取り入れ方と合わせて紹介していきます。

酢の1日の摂取目安量は15〜30mlです。

これは計量スプーンの大さじ1~2杯ですが、自宅に計量器具がない場合はカレースプーンを目安にするといいでしょう。

そして今回解説したような様々な効果を得るには、毎日継続的に酢を摂取してそれを少なくとも3ヶ月続ける必要があります。

すぐに効果が現れるわけではないので長期的な目線を持って継続することが必要です。

黒酢は他の酢と比較しても酸味が強いため原液をそのまま飲むことは難しいです。

そのため何かで割ったり料理に使ったりとアレンジする必要があります。

もっとも手軽な飲み方は水割りです。

冷え性改善効果の解説でも記載したように、冬や身体の冷えが気になる場合にはお湯で割るのがおすすめです。

何倍希釈かは製品に記載されている通りに従いましょう。

不明な場合は5倍希釈を目安に飲みやすい量に調整してください。

水で割る以外にも炭酸水や牛乳、豆乳で割るなどアレンジは色々できます。

黒酢の風味が苦手な方は割ってからはちみつを加えたり、原液をヨーグルトにかけたりすると比較的摂りやすくなると思います。

また、もともとリンゴなどの果汁で割られた黒酢も販売されているのでそういった商品から取り入れてみるのもいいかもしれません。

割る以外には、料理に取り入れることもできます。

加熱の必要のないドレッシングやピクルスへのアレンジは手軽に取り入れられますし、加熱しても酢の成分が壊れることはないので炒め物や煮物、スープなどバリエーションが豊富です。

ご自身の好みのアレンジを見つけてみてください。

他にも、酢には特にカルシウムと鉄の吸収率をあげる作用があるので小魚や乳製品、レバーと組み合わせると身体が効率的に栄養を吸収できるのでおすすめです。

反対に、塩分の吸収を抑制する効果がありますのでむくみが気になる時に酢をとりいれると効果的です。

黒酢を効果的に摂取するために気をつけたいこと!

長期間熟成されている黒酢は栄養素が豊富で味わいが濃厚な分、摂取する時に気をつけるべきことがあります。

①原液のまま飲むと胃が荒れる②口内が荒れないよう酢を飲んだ後はうがいするの2点です。

1つずつ紹介していきます。

①原液のまま飲むと胃が荒れる

黒酢に豊富に含まれる酢酸は健康効果をもたらしますが、原液のまま飲むと胃に強い負担をかけるので消化器官が荒れる原因になります。

特に空腹時には酢酸を和らげるものが何もなく胃の粘膜に直接的に作用するのでさらに荒れやすくなります。

薄めたり調理したりして原液のままでは摂取しないようにしましょう。

②口内が荒れないよう酢を飲んだ後はうがいする

原液のまま飲むと消化器官同様に口内も荒れます。

さらに酸には他の物質を分解して溶かす作用があるため、黒酢を割ったものや調理したものを長時間に渡ってゆっくり摂り続けると口内がずっと酸性の状態になります。

そうなれば酸蝕症になる危険性が出てきます。

酸蝕症とは酸で歯が溶けることですが、ここまで重症化しなくとも、歯が酸性のものに触れると柔らかく傷つきやすい状態になるので黒酢を摂ったら口をすすぐといいでしょう。

酢を摂った直後の歯磨きは歯を傷つけることになるので避けましょう。

まとめ【健康や美容のために黒酢を飲む習慣をつけよう!】

今回は黒酢のダイエット・美容・健康効果についてお話ししました。

様々な効果が期待できる黒酢ですが、摂取の仕方を誤ると健康被害が出る場合もありますので、その点に注意しながら習慣化しましょう。

  • 黒酢とは:精米する前の玄米または大麦を原材料として時間をかけて発酵・熟成をさせたもの。一般的な米酢の約4倍のアミノ酸が含まれている。
  • ダイエット効果:腸内環境(便秘)改善、血糖値上昇抑制、脂肪燃焼
  • 美容効果:肌質改善、頭皮(髪の毛)改善、老化防止
  • 健康効果:疲労回復、高血圧(コレステロール値)改善、冷え性改善、ガン抑制
  • 摂取方法:1日大さじ1~2杯。水(お湯)、炭酸水、牛乳(豆乳)で割る。料理に取り入れる。カルシウムと鉄の吸収率をあげる。塩分を控えたいときに便利。
  • 注意したいこと:原液のまま飲むと胃が荒れる。口内が荒れないよう酢を飲んだ後はうがいする。

耳鳴りの原因と対処法は?正しく知って悪循環を断ち切ろう!

「キーン」、「ジー」という音が自分だけに聞こえてくる耳鳴り。
寝静まったときに不意に聞こえてきて、睡眠不足にもつながってしまう、つらい症状ですよね。

耳鳴りはなかなか治らないと言われていますが、実は原因や知識を得ることが治療法としてとても大切です。

耳鳴りについて、もっとよく知って、症状を改善させていきましょう。

【耳鳴りの種類】自覚的耳鳴りと他覚的耳鳴りの原因

【耳鳴りの種類】自覚的耳鳴りと他覚的耳鳴りの原因

耳鳴りのことを耳鳴(じめい)とも言いますが、本来聞こえない生活音以外の音が、自分だけに聞こえてくる症状のことをいいます。

耳の外から音が聞こえてくるのではなく、耳の中から聞こえてくると感じる症状が起きます。

耳に関する症状の中でも比較的よくみられるものが、この耳鳴りです。
耳鳴りの症状が出ると、「キーン」や「ジー」、「ピー」などの金属音や電子音や、「ボー」というこもったような低い音が聞こえてきます。

音の種類はさまざまですが、いずれにしても日常生活における環境音とは違った音が聞こえてくるのが特徴です。
本来聞こえるはずのない音のため、自分の中で気になり始めると、どんどん意識がそっちに向いて行ってしまうため、ひどい場合、日常生活にも影響が出てしまいます。

このような耳鳴りで悩まされるのが、周りが静かな時で、特に眠るときは気になります。
シーンとした場所では、特に耳鳴りがひどく聞こえてくるように思えるからです。

のちほど解説しますが、このように気になってストレスに感じてしまうことは、実は耳鳴りの症状を悪化させる原因となることがあります。

耳鳴りを原因ごとに分類すると、自覚的耳鳴りと他覚的耳鳴りに分けられます。
それぞれについて解説をしていきます。

本人にしか聞こえない耳鳴り「自覚的耳鳴り」の原因

本人にしか聞こえない耳鳴りで、もう一方の他覚的耳鳴りと比べて比較的頻度が高い耳鳴りです。

聴覚系に異常がある場合に発生することがよくあります。
加齢による難聴や、爆発音などの騒音に暴露されたときの音響障害によって引き起こされることもあります。

他人にも聞こえる耳鳴り「他覚的耳鳴り」の原因

本人にしか聞こえない自覚的耳鳴とは違い、本人以外の他人にも聞き取ることが出来る耳鳴りです。

頭や首などに通っている太い血管の血流が乱れることで起こったり、口や耳の筋肉がけいれんしたりすることによっても起きます。

そのため、血流が流れるような「ドクドク」という音や、筋肉が動く「コツコツ」などという音が聞こえてきます。
実際に身体から発せられている音のため、他人にも聞き取ることが出来るということです。

聴覚が関係している自覚的耳鳴りですが、耳鳴りは難聴が大きくかかわってきます。
実に耳鳴りの症状を感じている方の90%が難聴を抱えているとされています。

このように耳鳴りは聴力の低下が大きくかかわってきますが、実際のところ、決定的な治療法や薬が確立されていないのが実情です。
原因もさまざまにあるため、総合的に症状を見ていく必要があります。

【耳鳴りの仕組み】音が聞こえる仕組みからわかり易く解説

耳鳴りの仕組み

耳鳴りのほとんどは聴覚が影響していますが、実際にどのようにして耳鳴りが起こるのかを解説します。
それを知るためにも、まずは音が聞こえる仕組みから見ていきましょう。

<音が聞こえる仕組み>

音が聞こえるということに関係しているのは、「外耳、中耳、内耳」です。
それぞれに役割があり、中耳には耳小骨があり、内耳には蝸牛や三半規管、前庭があります。

① まず、耳たぶで集められた音波が外耳道(耳の穴)を通り、鼓膜に当たります。
② 鼓膜に伝わった音波は、鼓膜の奥にある中耳の耳小骨を振動させます。
③ 耳小骨が振動すると、内耳にある蝸牛内のリンパ液が振動し、蝸牛の細胞を動かします。
④ 有毛細胞と言いますが、この有毛細胞に伝わった動きは、化学信号に変えられて、聴神経に伝わります。
⑤ 聴神経がこの情報を脳に電気信号として伝えることで、音が認識されます。

音が聞こえる仕組みの中で耳鳴りに関わるポイントが、蝸牛から聴神経、そして脳へ音波が電気信号で伝わる部分になります。
では、これを踏まえて耳鳴りが発生する仕組みを解説していきます。
ほとんどの耳鳴りが難聴と関わっているため、紹介するのは難聴が関わる耳鳴りの発生の仕組みです。

<耳鳴りが発生する仕組み>

先ほどの音が聞こえる仕組みのなかで出てきた蝸牛ですが、この蝸牛に異常が発生してしまうと、電気信号が伝わりにくくなってしまいます。

電気信号が伝わりにくくなり、音が聞こえにくくなると、今度は脳に変化が生じます。
足りない電気信号を補おうと、電気信号を増幅させようとします。
そして、この音を補う増幅は、電気信号が送られていないとき、つまり音が鳴っていないときにも起こるようになります。
これが、耳鳴りが起こる仕組みです。

つまり、音が聞こえにくくなり、それを補うために脳が電気信号を増幅させるが、これが、音が鳴っていないときにも起こるため、耳鳴りが起こってしまうのです。

【耳鳴りの原因】耳の病気が関係する場合と関係しない場合がある

耳鳴りの原因

さきほど耳鳴りの種類について紹介しましたが、耳鳴りの原因について、もう少し見ていきましょう。
耳鳴りにつながる原因としては、耳が直接関係するものとそうでないものとに分けられます。

耳の病気が関係する耳鳴りの原因

  • 突発性難聴
  • 加齢による難聴
  • イヤホンによる難聴
  • 中耳炎などにより耳の器官(中耳など)が傷ついている
  • 耳垢栓塞
  • 生活環境、職場環境における難聴(騒音性難聴)

耳が関係する原因の中では、聴覚に影響を与える要因がほとんどです。

突発性難聴や加齢による難聴のほか、最近ではイヤホンやヘッドフォンを使用することでも聴覚が低下し、耳鳴りへとつながるケースも増えています。
そのほか、耳垢がたまることでも耳鳴りが発生することがあり、騒音がある職場などで働くことも原因になることがあります。

また、ストレスでも耳鳴りが発生することもあります。
このストレスは非常に大切で、耳鳴りの症状を悪化させる要因としてもおさえておかなければなりません。

耳の病気以外で耳鳴りになる原因

  • メニエール病
  • 高血圧
  • ストレス
  • 気圧の変化
  • 生活環境、職場環境

直接的に聴覚に関わらない場合でも、耳鳴りが発生することがあります。

この中では、特にメニエール病や高血圧による症状で耳鳴りが発生してしまうことに注意してください。
めまいなど耳鳴り以外の症状がないかなどを確認することが非常に大切です。

メニエール病について、簡単に解説をしておきます。

<メニエール病とは?>
メニエール病の症状は、激しいめまいや難聴、耳鳴りなどです。
内耳リンパ水腫(内耳内のリンパ液が過剰にたまる)によって起こります。
日常生活に支障をきたすほどのめまいがおこるため、難聴や耳鳴りの症状のほかにめまいの症状があれば、メニエール病を疑ってください。

【耳鳴りの症状】どんな音がする?耳鳴りの精神面への影響

耳鳴りの症状

では、耳鳴りの症状について詳しく見ていきましょう。
耳鳴りは、「キーン」、「ビーン」、「ブーン」、「ブンブン」、「ボー」など、の音が聞こえてくるのが主な症状です。
急に聞こえたり、また消えたりするため、一度気になりだすとどんどん耳鳴りの症状がひどくなることもあります。

症状としては、本来聞こえるはずのない音が聞こえるということですが、最も注意しなければならないことがあります。
耳鳴りが原因で寝不足になったり、ストレスがたまったりするなどして、メンタル面へ悪影響を与えてしまうという点です。

特に、寝るときは周りの音が静かなので、耳鳴りに意識が集中してしまい、気になって眠れず、寝不足によって疲れがたまってしまうことがあります。
やがて、肉体的な疲れから、精神面でも緊張感や不安感が生まれ、それが原因でまた耳鳴りが気になってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
この悪循環こそが、耳鳴りの症状を悪化させることになるのです。

まとめると以下の通りです。

耳鳴りによる精神面の悪循環
① 耳鳴りが気になる
② 睡眠時などで気になってしまうことで、寝不足になったり、ストレスを感じたりする
③ 寝不足やストレスから、余計に耳鳴りが気になりだす
④ 耳鳴りが気になることで、さらに意識が耳鳴りに向いてしまい、ますます寝不足になったりストレスと感じたりする

このようにして、どんどん悪循環していきます。
つまり、耳鳴りの症状は意識も大きくかかわってくるということです。
症状の改善については、この部分がヒントとなってきます。

【耳鳴りの治療方法】症状を改善する為の2つの方法

耳鳴りの治療方法

これまで見てきたように難聴を伴う耳鳴りが発生する原因と症状が悪化する要因としては、共に聴覚に対する脳の異常反応が原因となることが多いため、症状の改善としては、その点へアプローチをするものがいくつかあります。

耳鳴りの改善方法①補聴器による治療

代表的な治療法としては、まず、補聴器の装着があります。
難聴が問題となる耳鳴りの場合、補聴器をつけて、音を聞き取りやすくすることでだんだんと耳鳴り症状が改善されます。
先ほど解説した通り、耳鳴りは脳による電気信号の増幅によるものなので、それを強制していくため時間をかけて治療していきます。

耳鳴りの改善方法②TRT

先ほど、耳鳴りが気になればなるほど症状がひどくなり、耳鳴りが大きくなるということを解説しましたが、耳鳴りを自然なものとして自分の中で取り込み慣れていくことで症状を改善しようというのがこのTRTです。

Tinnitus Retraining Therapyと呼ばれ、耳鳴りに順応するための治療法です。

音響療法とも呼ばれますが、先ほど紹介した補聴器のような形をしたTCIと呼ばれる装置を使用します。
TCIはサウンドジェネレーターと呼ばれ、その名前の通り、音を生み出します。

どんな音かというと、耳鳴りが少し聞こえるくらいの雑音です。

「耳鳴りで辛い思いをしているのに雑音?」と思われるかも知れませんが、雑音を流すことで、逆に耳鳴りに意識がいかなくなるため、耳鳴りの症状が改善されていくという治療法です。

大体1日6時間くらい装着し、2週間くらいで効果が出る場合もあります。

脳への意識改革を起こさなければならないため、長期間の治療が望まれます。

【耳鳴りの予防法】日常生活で出来る耳鳴りの予防法

耳鳴りの予防法

日常生活でも耳鳴り症状の緩和のために予防できることはあります。

耳鳴りの予防方法①十分な睡眠と適度な運動

十分な睡眠や適度な運動は、ストレスを溜めないようにするためです。
ストレスがたまることで自律神経が乱れ、耳鳴りなどの症状を引き起こすことがあります。

耳鳴りの予防方法②耳垢を定期的に除去する

耳垢がたまりすぎると耳鳴りの原因になることがあります。

耳鳴りの予防方法③イヤホンをつけたまま大音量で音楽を聞かない

イヤホンで大音量の音楽を聴き続けると、内耳の細胞に悪影響を与え、細胞が傷ついてしまうことがあります。
イヤホンによるものでなくても、ライブなどの大きな音がする空間にいる場合も要注意です。

もし内耳の細胞が傷ついてしまうと、結果として、難聴におちいってしまい、難聴から耳鳴りへ繋がってしまいます。

簡単なことですが、耳鳴りへつながる行動をしないように常日頃から心がけていきましょう。

耳鳴りがおさまらないときは病院を受診しよう

耳鳴りの症状の中でも、高音の音が断続的に続いている場合は注意が必要です。
加齢による難聴、イヤホンによる難聴、騒音性難聴などが疑われますので、生活環境や自身の状態をあらためて見直してください。

また、耳鳴りのほかに、めまいの症状がある場合はメニエール病を疑いましょう。
突然耳鳴りが起きたという場合は突発性難聴の可能性もあります。

このような症状が出た場合は、病院で診察を受けてください。
重大な病気が隠れていることもあります。

まとめ【耳鳴りの原因を知り正しく改善しましょう】

これまで解説した通り、耳鳴りは難聴が原因となって発症することが多く、その音を気にすることによってさらに症状が悪化してしまうことがあります。

この悪循環を断ち切るため、現在では、補聴器やTRTなどの治療法や、生活環境の改善や工夫をすることによっても、症状を改善することが可能です。

しかし、ときに別の重大な病気が隠れている場合もあるため、症状をきちんと見定め、場合によっては病院を受診することもおすすめします。

  • 耳鳴りは原因を正しく知ることが症状改善への第1歩!
  • 症状悪化の鍵は、意識にあり!悪循環を断ち切ろう!
  • 症状が治まらない場合は病院で診察を!

完全な治療薬や治療方法がない耳鳴りの場合、一番大切なのは、耳鳴りを正しく知ることです。
きちんと耳鳴りがどういうものかを知って、付き合っていくことで改善できます。

正しく知って、耳鳴り症状を改善していきましょう!