“安眠”は人生最大のテーマと言っても過言ではないでしょう。
人生3分の1は睡眠に充てている方が大半でしょうから、睡眠の質を高める=人生を豊かにする、という法則は多くの方に当てはまると思います。
その安眠の為には、ツボが効果的ってご存知でしたか?
今回は、安眠に効くツボを適切に指圧する方法をご紹介します。
眠れない原因は自律神経の不調にあり
世代を問わず、いつの時代でも悩みの種にあがるのが、「よく眠れない」といった悩みです。
人生のおおよそ3分の1は睡眠に当てられますから、仕事やプライベートと同じだけ睡眠に対する悩みが多く上がるのは不思議ではありません。
日本睡眠学会によると睡眠障害を4つに分類しています。
①寝付きが悪い入眠障害
②眠りが浅い熟眠障害
③朝早くに目が覚めてしまう早朝覚醒
④夜中何度も覚醒してしまう中途覚醒
に分けられます。
どれも睡眠の質が低下し、苦痛を生じたり、社会生活に支障をきたすことには間違いありません。
このうち、「眠りが浅くて疲れがとれない」「寝起きが悪い」などは、多く聞かれる悩みだと思います。
悩みを解消するために、寝具を変えてみたり、寝酒を飲んでみたり、色々試されている方も多いことでしょう。
なんと、これらの睡眠の悩みのほとんどが、“入眠の質を高める”ことで解消できます。
入眠の質を良くするためには、自律神経の調和が鍵となります。
自律神経とは、自分で意識的に動かすことのできない部分(臓器)を働かせているものです。
例えば肘を曲げてみてください。
曲げようと思えば曲がりますよね?これは脳からの命令が筋肉を動かし、体が動いているのです。
では、座ったまま心臓を早く動かすことはできますか?できませんよね。
心臓や内臓は自分の意志で動きを調整できず、これらを自律神経が調整してくれています。
大勢の前で話をするとき、速く走る時などは、自然と心臓が早く動きます。
それは、体が必要としているからです。
早く走るためには、全身に十分な血液を送る必要があります。
そんなとき心臓がゆっくり動いていたら足の先まで血液を送ることができなくなってしまいます。
このように、必要な時に自分の意思とは無関係のところで調整してくれているのが自律神経の働きなのです。
では、寝るときの心臓の早さはどうでしょう。早く動く必要ないため、心臓がゆっくり動くように自律神経が調和してくれているはずです。
しかし、このとき悪いことばかり考えていたり、寝る寸前まで緊張するような映画を見ていたりすると、自律神経が乱れ、心臓を早く動かすよう働いてしまいます。
そうなると、交感神経が優位に働いてしまい、入眠を妨げ、睡眠の質の低下をもたらします。
ですので、睡眠の質を高める為には自律神経の調和をはかり、副交感神経を優位に高める必要性があります。
眠れないときにおすすめのツボがあります
眠れない時におすすめのツボ①失眠穴(しつみんけつ)
足裏を踵側から爪先に向かって触っていくと、踵の中心部分。代謝を高め、冷えの改善にもつながるツボ。
押し方-頭方向に5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。痛気持ち良い程度が目安。
眠れない時におすすめのツボ②湧泉穴(ゆうせんけつ)
足指を握ったときにできる窪みの部分。母指球の内側。疲労回復にもつながるツボ。
押し方-頭方向に5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。痛気持ち良い程度が目安。
眠れない時におすすめのツボ③天柱穴(てんちゅうけつ)
後頭骨、首の骨から頭頂に向かって触れていくと頭蓋骨に触れる一横指下の部分。視力回復にも効果的
押し方-掌を後頭部に当て、親指を使って指圧する。目の方向に5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。痛気持ち良い程度が目安。
眠れない時におすすめのツボ④生髪穴(しょうはつけつ)
後頭骨、首の骨から登頂に向かって触れていくと頭頂に触れる直下の部分。肩こりの改善位も効果的
押し方-掌を後頭部に当て、親指を使って指圧する。目の方向に5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間
かけて指圧を解く。痛気持ち良い程度が目安。やや上方向に向かって指圧するのも効果的。
眠れない時におすすめのツボ⑤安眠穴(あんみんけつ)
耳の後ろの一横指内側。読んで字の如く、安眠につながるツボ。
押し方-親指以外の指を後頭部に当て固定し、親指を使って指圧する。目の方向に5秒程度かけて指圧し、5秒
間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。痛気持ち良い程度が目安。
眠れない時におすすめのツボ⑥三陰穴(さんいんけつ)
内くるぶしから四横指上側。 ホルモンバランスを調整し冷え性の改善にも効果的
押し方-足の外側に向かって5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。痛気持ち良い程
度が目安。
眠れない時におすすめのツボ⑦合谷穴(ごうこくけつ)
手の甲側の人差し指と親指の間の部分。眠気を誘ってくれたり、反対に眠気を覚ましてくれるツボ
押し方-手を挟むようにして固定し、5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。痛気持ち良い程度が目安。
眠れない時におすすめのツボ⑧内関穴(ないかんけつ)
掌を上に向け、手首から三横指近いところの中央部分。自律神経を調和してくれるツボ。
押し方-5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。血管や神経が集中してある場所でも
あるので丁寧に指圧する。
眠れない時におすすめのツボ⑨外関穴(がいかんけつ)
掌を下に向け、手首から三横指近いところの中央部分。内関穴と同様に自律神経を調和してくれるツボ。
押し方-5秒程度かけて指圧し、5秒間指圧を続け、5秒間かけて指圧を解く。
誰でも簡単!睡眠の質を上げる方法5選
これまで眠れないときにオススメのツボを紹介しましたが、良質な睡眠を得るためにはツボ以外にも方法があります。ここでは、良質な睡眠に必要なツボ以外の方法を紹介していきます。
眠れない原因は自律神経の不調にありのところでも紹介しましたが、自律神経を調和させることが必要となります。手軽に簡単に自律神経を調和させる方法を中心に
睡眠の質を上げる方法①腹式呼吸
横隔膜呼吸とも言い、横隔膜をしっかりと働かせて呼吸する方法です。
横隔膜を動かすことで、副交感神経の働きを高める事が出来るため、自律神経の調和に繋がります。またこの時、鼻から息を吸うようにすることで、より効果的に副交感神経の働きを高めることができます。
<方法>
①仰向けになり、両膝を立てリラックスした姿勢をとる。
②片方の手を胸、片方の手をお腹におく。
③鼻から息を吸うときにお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹を凹ませていくように呼吸を行う。
④なるべく時間をかけて1回の呼吸を行い、5〜15分程度が効果的。
睡眠の質を上げる方法②入浴の工夫
お風呂に入ってから床につく。
ほとんどの方のサイクルだと思いますが、入浴に関しても工夫をすることで睡眠の質を高めてくれます。
最近はシャワーだけで済ませてしまう方も多いようですが、やはりしっかりと浴槽に浸かる事が大切です。
どうして浴槽に浸かる事が大切かというと、睡眠の前に体温を高めておく事が重要となるからです。
体温が高くなる事で交感神経が働き、熱が冷めていくのと同時に副交感神経が優位となり、床につく頃には副交感神経の働きが高くなり、睡眠の質の向上に繋がります。
<方法>
・39度〜41度くらいの湯温に15分程度がベスト。
・湯温が熱すぎたり、時間が長すぎると交感神経の働きが高まりすぎてしまう為、睡眠の質を低下させてしまうので注意が必要。
睡眠の質を上げる方法③簡単なストレッチ
10分程度の軽いストレッチをすることで、血液循環が良くなり、自律神経が調和されます。
ここでは体を柔らかくする事が目的ではないので、ストレッチして気持ちが良いところを程々に伸ばしてあげる事が重要です。
<方法>
・大きい筋肉、できれば下半身のストレッチが効果的。
・なるべくゆったり落ち着いて行うよう注意。
睡眠の質を上げる方法④漢方
偏った食事や不規則な生活習慣が睡眠に悪影響をもたらします。
日頃からバランスの良い食事や規則正しい生活習慣を行うよう心がけましょう。
また、日頃のストレス過多は自律神経に悪影響をもたらします。
趣味や運動などを行い、ストレス発散することも効果的ですが、漢方を使って心身の調和をはかることも1つの方法です。
まとめ【効果的なツボ押しで睡眠の質を上げましょう】
・眠れない原因は自律神経の不調のサインです
自分の意思で動かす事ができない臓器は、自律神経と言った特別な神経が制御していることをご紹介しました。
良い安眠を得る為には、この自律神経を調和させる事が重要にで、ツボ押しが効果的です。
・眠れないときにはツボを押してみましょう
ツボ押しのポイントは痛気持良い程度に押すことです。
強く押さずにリラックスするような気持ちで指圧するように行いましょう。
・睡眠の質を上げる方法
自律神経を調和させる方法はツボ以外にも簡単な方法があります。